2009.10.13

首の靭帯。

慢性的な首の痛みを訴える方に対しては
頚部の関節の動きだけでなく
硬膜の関係から骨盤を
筋肉の関係から胸椎を
バランスの関係から足や股関節を
それ以外にも内臓や頭蓋などいろいろと考えてきました。
ただ、どうしても施術の効果が長続きしな方がいるのも事実です。

そこで考え方を変えて
離れた部位からの影響を考えるのではなく
頚椎局所をもう少し勉強しなおしてみました。

すると
今までアプローチしていなかった部分にも問題が起きることが解かってきました。

その中でも頚椎の靭帯の問題は重要に思えます。
と言うのも、私もこの記事を読むまでhttp://www.benbenjamin.com/
靭帯に対する施術は関節に対するアプローチで充分だと考えていました。

しかし、それはオステオパシーの概念で考えた結果その様に思っていただけで
オステオパシーでの通常の施術で効果が思わしくなければ
靭帯自体の状態を改善する事を目的にしたフリクションマッサージは
試してみる価値が充分あるもののように思えました。

こんな事を書くと
技術がないからだよ。と言われるかもしれませんが
私達が関節の固さと感じているものの中には
靭帯が緩んでしまった事で周囲の筋肉が固くなり
関節の固さとして感じられるものがある様です。

その場合
靭帯を緩めてしまうような施術方法を使うと
一時的に症状が減っても
靭帯は緩んだままなので
症状はすぐに元通りになってしまいます。

ではフリクションマーサージだといいの?と思えるのですが
靭帯の繊維構造が通常の状態にするために
繊維に対して直角にストロークすると
緩んでいた靭帯が元通りの状態になる事が期待できる様です。

正直、私もこの理論は今ひとつ納得できない部分はあるのですが
臨床的には効果があるようです。

つい先日
私も診させて頂いている患者さまで
頚部捻挫後から首が慢性的に痛いという方に
詳しい内容を説明した上で
フリクションマーサージでの施術を行なわせて頂いたのですが
確かに、頚部の回旋が大幅に改善したのと
頚椎からの関連痛である肩甲骨部への痛みが解消してきました。

うーん。いろいろと試したのに
こんなに局所の問題だったのか・・・
とちょっと気が抜けてしまった感はありましたが
頚部の靭帯はチェックする価値が充分にある事が理解できました。

まぁ、こんなに地道な方法はあまり興味を持つ人は少ないと思いますが
患者さま側から見れば、治れば何でも良い訳ですから
自分のスタイルに捕らわれずに色々と勉強しなければいけませんね〜


Posted at 00:18 | 治療 | COM(0) | TB(0) |
2009.10.05

内反小趾

足の小指が内側に反れてきてしまうものなのですが
対処法としてはインソールを使ったり
最終的には手術という対応がされている様です。

昨日診させて頂いた方は
足の裏にタコができてしまい、病院では手術を勧められたとの事でした。
ただ、さすがに手術は抵抗があり
知人に紹介してもらった所でインソールを作って対応してみたが
足の疲れは減った気がするが
大きな効果が出なかったとの事でした。

すでに痛みが出てからかなり時間が経過しているみたいなので
正直、どの関節の固さが元々のもので
どれが代償的に出てきたのかは判断しにくい状況だったのですが
まず、大きな問題だったのが踵骨と距骨間の関節の固さでした。

これは踵骨が内側に捻れてしまっているため
体重が外にかかってしまい、小趾側に過度の負担をかける原因になっていました。

これを改善した上で
足首の曲げ伸ばしの際の軌道を整えてみると
足の裏の当たりが減ったとの事でした。

次に、立方骨が下に落ちている事で
足のアーチが崩れていたのを改善してから
足首を上下に動かしてみると
足首の動きで股関節の方まで捻れが入る事に気付きました。

最初に股関節を検査した際に
かなり内股なんだなぁという印象はあったのですが
関節のエンドフィールが筋肉性の固さだったため
後回しにしていました。

そこで
股関節の靭帯を緩めてから
中殿筋・小殿筋の前側の繊維を緩めてみると
股関節自体の動きの変化は小さかったのですが
歩いた際の足の裏の痛みがかなり改善したとの事でした。

この事から
元々あった内股により、中殿筋・小殿筋の前側の繊維の緊張が高まり
動きの連鎖として足首の捻れを起していたものだと判断できました。
この方の場合は膝での捻れはなく股関節からの捻れが足首まできていたので
マニュアルからはずれているんですけどね・・・

この症例の様に原因が股関節にあるなら
足から股関節の捻れを改善するよりも
直接、股関節を改善して体重の乗り方を変えてしまった方が効果は高いようです。
ただ、あまり経験のない症例なので何とも言えませんが
一般的な対応としてはインソールの効果が認めれているようですので
私も勉強しなければいけないなぁと考えています。

今回のように手術を薦められてしてしまう方も沢山いると思うのですが
もしこの方が手術をしていたら
長期のリハビリが必要になり
患者様への負担は相当なものになっていたはずです。
それに、元々内股があるならば
足の手術をした所で体重のかかり方は変化しない訳ですから
限りなく再発する可能性が高いと考えられます。

そのことからも
専門の医師の方の意見は確かに重要ですが
総てを鵜呑みにするのではなく
セカンドオピニオンとして
手技療法をしている人間の意見を聞いてみる事は案外良いのかもしれません。




Posted at 12:26 | 治療 | COM(0) | TB(0) |
2009.09.29

赤ちゃんの中耳炎。

昨日、赤ちゃんの中耳炎は改善できますか?
とのお電話を頂いたのですが
私は診た事がなかったためお断り致しました。

折角、頼って頂いたのに
無理ですと言うのは忍びなかったのですが
赤ちゃんの場合、頭蓋の縫合がかなり緩いため
効果はあると思うのですが、かなり微細な動きや
より細かな動きが要求されるように思うのです。

正直、今現在の日本でお子さんのケアに関する細かい知識をもった方が
どれだけいるかは疑問です。

最近は良い本が出てきたため
色々と勉強できるようになってきたのは事実なのですが
本当に細かい臨床的な内容については欠落したままだと思うんですよね。。。

赤ちゃんの中耳炎を改善するためには
リンパの流れの改善と交感神経の抑制を主体に行なっていくのがセオリーの様です。

具体的には
頭蓋や四肢を診る前に骨盤隔膜や横隔膜を改善することで
リンパの流れを改善する必要があります。
これは、ゴードンジンクというオステオパシー界のリンパマニアの先生いわく
腹腔こそリンパの流れを改善するにあたり
最も重要な役割を果たしている。と言っている事からも
その必要性は理解できます。

次に、前頚筋膜。
この部分もリンパの還流には重要な役目があるため
しっかりとチェックしなければいけないようです。
と言うことは、第一肋骨や鎖骨周囲の筋膜も含まれてくると言うことです。

そして、頭蓋のリンパの流れをよくするために
ビーナスサイナステクニック。
ただし、これは縫合が出来上がっていないため
通常の手順とは異なったものが必要になります。

そして、肋骨挙上や仙骨や尾骨からの調整。
炎症性の症状を安定させるためには
肋骨挙上で交感神経を抑制するのと
硬膜の捻れを改善するために仙骨からのアプローチ。
終糸のあたりにある副交感神経節にアプローチして
自律神経の安定化・・・

これに加え
頭蓋の細かいチェック・・・

これを小さい赤ちゃんに行なう力量は
今の自分にはありません。

確かに、もし薬での治療で
どうしても再発が続いてしまうという事ならば
この手順を行なう必要があるのかもしれませんが
赤ちゃんにとってのストレスを考えると
まずは薬での対応が第一選択枝ではと思います。

本当はこういう内容に対応したいから
オステオパシーを勉強しているんですけど
まだまだ勉強も経験も不足しているんですよね・・・

ほんとに奥が深いです。

Posted at 13:29 | 治療 | COM(0) | TB(0) |
2009.09.27

仙腸関節の痛み。

私の場合は
手技療法の基礎は完全にオステオパシーをベースにしています。

ただし
これも良し悪しで
一つのモデルが出来上がってしまっている面があり
自分の考えと違うなぁと思うと
他の手技療法について深く勉強しない点がありました。

その一つが
海外の理学療法士の人が考えた仙腸関節の改善方法で
こまかい理論はあるのですが
とりあえず、腸骨をすべて後方回転に持っていってしまうという方法です。

普通に考えると
それはないだろうと思えたのですが
昨晩からこの先生の文献を探して読んでいたら
案外おもしろいんですよ・・・

腰痛の原因を仙腸関節だけに求めている点はイマイチなんですが
詳しく読んでみると
腸骨を後方に持っていくことで
仙骨のポジションを変化させているようなんです。

正直、オステオパシー・カイロプラクティックを勉強している人には
全くもって受け入れられない理論なのですが
有名なカイロプラクターの先生が
理論は納得しきれないが効果があると認めているんですよね〜

仙腸関節の問題が原因で腰痛を起こしている人の場合
施術によって変化をだしても
次診させて頂いた時には元通りになってしまっている事があります。

そこで
この先生の場合は
患者さまに色々なセルフエクササイズを行なってもらい
常に腸骨が後方回転した状態に維持させようとしているようです。
興味がある方は
http://thelowback.com/history.htm
をチェックしてみる事をお勧めします。

この理論の中で新鮮だなぁと感じたのは
仙腸関節の前後を別に捉えていて
まず前方回転が起きてから
後方回転や上方せん断が起きていると考えている事です。

そんな事は
他の治療方法では聞いた事もありませんが
元々、治療方法の多くが
結果の後に理論がついてきている事が多いので
治療方法が変われば
理論が変化するのは当然なのかもしれません。

手技療法を学んでいく上で
自分の勉強しているものだけが正しいと考えてしまいがちなんですが
もっと柔軟な姿勢で学んでいかないと
貴重な物を見落としてしまう可能性があるのかもしれません。


Posted at 12:32 | 治療 | COM(0) | TB(0) |
2009.09.25

40肩の考察。

昔は40肩は痛みがあっても動かすようにと言われていました。
ただ、施術をしている方なら
痛みが増えてしまった経験をお持ちの方が多いと思います。

最近の色々な文献を読んでいると
その常識はすでに時代遅れのようで
フェーズによって対応の仕方を変化させなくてはならないようです。

一番初めのフェーズは夜間痛や動かさなくての痛みがあるのですが
この時が施術では一番効果がでにくいようです。

というのも
一時的に痛みの変化は起こせても
無理に動かした事で痛みの増大を招き
結果としては
不快感を招くことしかできないからです。

この時期に手技療法で出来るのは
関節のすべりを作ること位で
無理な操作は駄目なようです。

そして
こわばりや動かす事での不快感はあるが
夜間痛が無くなってきてからが
手技療法がもっとも必要とされてくる時期です。

40肩は癒着性関節包炎という名前の通り
関節包が癒着してしまっています。
そこで、その癒着を痛みがない範囲でリリースしていく必要があるのです。

調べてみると
フリクションマッサージやグラストンテクニックのような方法が
効果的なようです。

そのところで私の調べた文献では
痛みがない範囲と書いてありましたが
問題のある関節包はコンタクトしただけで痛みがあるので
動かす事での不快感が無い範囲と理解しています。

ただし、その際
フェーズの見極めが難しいため
弱い刺激から初めて変化を見極めていく事が重要です。

そして、関節包のストレッチで不快感がなくなってきたら
自宅で肩の前にホットパックをあてながら
腕を90度位に開いてから手に1キロ程の重りを持つことで
持続的なストレッチを始めます。

時間にして30分は行い
最後にその姿勢で氷で10分ほどアイシングを行います。

こうすると
関節包の固さがとれて
上腕骨の外方向への回旋ができるようになってきます。

ちなみに
先程、電話で40肩は治りますかとの質問を受けました。
そこで、お話を伺っただけでは40肩か分からない点と
夜間痛が強くするとの事でしたので
ここに書いた様な内容を正直に伝えたのですが
あまり印象が良くなかったみたいです・・・

やはり、ぐだぐだ言わずに
診てなくても治せますっていった方がいいんでしょうね・・・

できるだけ、施術についてはフェアに情報を渡そうとしているのですが
それが、自信なさげに思われてしまうようです。

まぁ、誰でも
もし40肩なら時間がかかります。と言われたら躊躇しますよね。
本気で話し方講座でもいこうかなぁ〜


Posted at 18:03 | 治療 | COM(0) | TB(0) |